カテゴリー別アーカイブ: 材料の紹介

【和紙の出来るまで】

「和紙の出来るまで」
紙(和紙)はどのように紙料を処理するかによって決まる。
和紙の主原料であるコウゾの紙料処理は、
刈り取り

皮剥ぎ

表皮削り

煮 熟(しゃじゅく)

漂 白

塵取り

叩 解(こうかい)

以上の工程で進められる。

明日から第1回目「刈り取り」から7回シリーズです。

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【裏打ち紙】とは

「裏打ち紙とは」  紙
掛け軸に使われる紙は、大きく分けて3種類ある。

まくり(作品)に対して直接裏打ちをされる紙である。

おもに、石州、美濃と呼ばれる紙で、原料は楮を用いる。

薄く引き締まったパリッとした性質の紙で、画面が簡単にゆがんだりしないように守る役割もある。
絹本の肌裏には比較的中厚のものが選ばれる。紙本よりも絹本は湿度に対して収縮が大きく、比較的厚めの物を使ったほうが成績が良いからである

絹本には棒継ぎにし、紙本は食い裂きとする。

絹本を食い裂きにすると、継ぎ目が黒く見えるため

紙本を棒継ぎにすると、倍の厚さになりそこから折れてしまうため

紙本は食い裂きにすることで、二枚の重なりがちょうど一枚分の厚みになり、折れない。

絹本は倍の厚みになることで黒く見えず、絹本の織がその厚さを巻き込むときに吸収してしまうので折れない。

昔の人の経験と知恵である

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装潢技術の変遷 其の4

修復材料としての紙の復元について少し触れておきたいと思います。

まず、繊維の種類を観察します。顕微鏡によって、楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)、三椏(みつまた)中国の紙の繊維などの区別ができるようになります。更に、繊維の長さを見ていくと、長芋の、短いものもあり、加工してあるものと未加工のものがあることが分かって来ました。

更に視点を変えて、繊維の長さや切り口有無、状態などを調べる事によって、古文書のように記録を残すための紙、絵を書くための紙、またお経を書く紙など、すべて加工方法の違いによって紙の種類が、時代に於いて大きく区別されているように見えます。

漉いただけのものが生の紙で、これは文字を書くだけの記録用紙として使われます。

生の紙を、打つ、染める、化粧する、これらを紙加工といい、打つ事によって紙の密度が高まります。密度は厚さと重さと面積から算出しますが、紙が漉かれた状態から密度を上げるには、打つなどの加工をしていると思われます。表面の色艶(いろつや)、滑らかさの違うものも同様です。

実際の復元作業を通じて、様々なことがわかってくるのです。

このようにして、修復時に様々な料紙の裏面などから極微量の繊維を採取しデータを取るように指定ます。この十数年で1000例近いデータを集めることができました。(平成12年)

これが5000例を超えるとデータによって料紙の用途における加工や時代などの分類がはっきりとしてくるものと期待しています。

参考文献 伝統に活かすハイテク技術より 文化財保存修復学会/編