収蔵庫内の環境管理

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上の図は、東京博物館の収蔵庫の相対湿度の状態を示しています。東京博物館は九州国立博物館のような新しい施設よりはるかに古い建物なので、そうした古い建物をどう改善していくかが与えられた課題です。上の図では40%〜80%の相対湿度を示していますが、平成11年の相対湿度は70%ほどのところにいます。このようなグラフを用いていると環境の診断・解析ができます。

では、この状態をそうしたらよいのでしょうか。数億円の予算を要求して収蔵庫を改修し、一気に良好な状態に飛び越すこともできますが、それほどの資金はありません。そこで、数十万円の除湿機と加湿器を導入して、館員が交代で協力しながら、朝な夕なに水を足したり、除去したりという努力を積み重ねていくと、年をおうごとに湿度が低下していきます。平成18年の状態を見ていただければ解るように、最も出現頻度の高い湿度は50%程度の値まで下がりました。これは一度にたくさんのお金をかけなくてもできたことです。しかし、人の力がなくてはできませんでした。こうなるとこは理論的にはわかりますが、実現するには学芸員の協力が必要です。私達はこのようなことができるという方向性を示すことは出来ましたが、私達だけの力では実現することはできません。博物館の学芸員やそのほかの職員と橋梁下から実現できたのです。

参考文献 文化財の保存と修復より

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