東京国立博物館におけるインターン制度 其の二

〜東京国立博物館におけるインターン制度の歴史〜

まず、学生にたいする正式な教育事業として、平成13年度から東博出始まったインターンシップという研修制度について、その概要を消化しておきます。

平成13年度から14年度にかけての時期は、当時文部科学書から要請されていた「就業体験」の機会増進に博物館が対応するため、文部科学省のイメージに沿った形でインターンシップを開始した。

文部省は就業体験をインターンシップとよんでいるため、専門家養成を目指した研修としてのインターンシップとは一線を画している。したがって、文科省的インターンシップでは学芸員など専門家の直接的な育成ではなく、就業体験の大学生版として実施することとした。対象者は大学生及び大学院生で、受入機関は5日間ほどであった。まず最初に受け入れた部署は、インターンシップ事業運営の担当部署である教育サービス室であり、2年間に13人ほどの学生を受け入れた。

平成15年度から18年度にかけては、それまでの就業体験型インターンシップから学芸員等の博物館の専門家を現場レベルで育成する専門家育成型にも目を向ける事になった。対象の学生は人文科学、社会科学、教育学等の大学生、及び大学院士・博士課程に在籍する学生で、勝博物館実習を終了している者に限定した。4年間出デザイン室あるいは出版企画室などで延べ52人を受け入れている。その内訳は、平成15年はデザイン室、出版企画室、教育普及課、広報室が10日間程度で10人、平成16年は事業部事業企画デザイン室、出版企画室などが計15日間程度で15人、平成17年度は特別室、デザイン室、出版企画室などが15〜30日の間出9人、平成18年度は特別室、デザイン室、情報管理室などが30〜45日の間で18人を受け入れた。

平成19年度から21年度は、博物館の学芸員を目指す学生に対して学習意欲を換気し、高い職業意識の体得を目的としたインターンシップを実施した。厳密に言えば、就労体験型のプログラムであることには基本的に変わりはないが、専門家育成型の研修に接近させる方向へ更に歩み出したことは間違いない。ここで問題になったことは、作品の取扱に関する共通理解である。保存修復課の専門的研修では作品を取り扱う場面、それも状態が必ずしも充分でない作品を取り扱うことになると予想できる。また、展示関係のその他の部署においても作品を取り扱うことは専門研修とした場合には避けて通ることはできにくい事柄である。しかし、作品の取扱によっては万が一にも自己が生じた場合、それに対する責任を大学側とどのように分担するのかについて明確な方針が確立できていない現状で、作品の取扱は行わない範囲での研修に留めざる得ないというのがぜんたいの結論となった。すべての部署がその点を理解し、監修プログラムには含まない事を徹底した。これによって、研修内容が明確化しかつ限定的になったため、保存修復課も学生を受け入れることにした。平成19年度の保存修復課の研修期間は2習慣(実質10日)で4名、その他の部署は10〜30日間で17名であった。平成20年は保存修復課3名、その他の部署で16名、平成21年は保存修復課2名、その他で19名であった。

参考文献 文化財の保存と修復より

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