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東京国立博物館におけるインターン制度 其の一

〜はじめに〜

東京博物館保存修復課が学生インターンを受け入れたのは胚性19年画はじめてで、以後毎年実施している。募集は博物館教育課を通じて行い、大学院在籍者を対処に履歴書による書面審査と面接による審査によって受け入れを決定する。初年の胚性19年は4名、20年度画3名、21年度が2名。

受け入れ可能な人数は業務の繁忙さに大きく左右されるために、受け入れ時期の決定は重要な要素である。現在は年度後半に2習慣ほどの受け入れをおこなっている。

学生インターン生の受け入れは保存修復課発足当初以来の重要な検討事項であり続けたが、具体的な研修内容、期間、責任の所在など、明確にすべき事柄が多く、長らく着手に至らなかった。その間に、海外の大学から半年間から1年程度の期間に及ぶ研修生受け入れについての打診を幾度課受けたことがあるが、館内でのインターンの位置づけが曖昧なままでは十分な成果が得られないであろうと判断し、残念ながら受け入れを断った景観が幾度かある。

しかしながら、公的機関の場を利用した研修は社会から求められているだけではなく、我々の方から積極的に提供しなければならない場である事を意識しつつ、平成19年度から短期間の受け入れを決めた。

現在の学生インターン受けけ入れは、受け入れ側とインターンの双方にどのような効果をもたらしているのか、あるいは本来東博が目標とするインターンの姿とはどんなものであるのか、それを実現するためにどんな事を解釈しなければならないのかなどについて、これまでの経験に基づき検証してみたい。

参考文献 文化財の保存と修復より