i810

 

 米インテルが99年4月に発表したCeleron用のチップセット。開発コード名はWhitney。3次元グラフィックスやサウンド、モデム、DVD再生支援といったパソコンに必要な機能をすべて内蔵しているため、従来のチップセットに比べてシステム全体の製造コストを削減できる。

 内蔵するグラフィックス機能は、同社のグラフィックスチップであるi752相当。グラフィックスメモリーには、メインメモリーの一部を割り当てる。グラフィックスメモリーの容量を動的に変更できることが特徴だ。AGPのインタフェースはないが、チップ内部はAGPと同様の仕組みで動作する。

 サウンド、モデム、DVD再生の各機能はソフトウエアで実現する。標準ではISAバスはサポートしないが、チップを追加することで利用できる。ハードウエアによる乱数発生回路も内蔵しており、ソフトウエア側からセキュリティなどに利用することができる。

 i810は細かいスペックの違いで3つの製品に分かれる。標準では6本のPCIスロット、ATA-33/66に対応しているが、これをPCI4本、ATA-33のみにスペックダウンしたのが「i810-L」。性能向上のため、4MBのPC100対応シンクロナスDRAMをグラフィックスのキャッシュとして利用する製品が「i810-DC100」になる。

 

IBM PC AT

 

 米IBMが84年に発表した16ビットパソコン。80286(6MHz)をCPUとして搭載。価格は、256KBのメモリーと1基のフロッピーディスクドライブを内蔵した最下位モデルで3995ドルだった。

 同社は81年に8088を搭載した初の16ビットパソコンIBM PCを発表、83年にはIBM PC XTを発表しており、IBM PC ATはその上位機種。拡張ボードを増設するためのバスをIBM PC XTの8ビット幅から16ビット幅へ拡張するなど、機能と性能を大きく改善した。DOS/V機(PC AT互換機)の仕様は、IBM PC ATが出発点となっている。

 

IC integrated circuit

 

 半導体の薄板の上にトランジスター、ダイオード、抵抗などの素子を組み合わせた電子回路を作り込んだもの。集積回路ともいう。パソコンのCPUやRAMなどもICの一種である。

 回路中の素子数の多さ(集積度の高さ)によって、呼び方が変わる。素子数が1000〜数万のものをLSI(large scale integration)、10万以上をVLSI(very large scale integration)、100万以上をULSI(ultra large scale integration)などと呼び分け、VLSI、ULSIをまとめて超LSIとも呼ぶ。

 

ID identification

 

 LAN上のデータベースを利用したり、プロバイダーに接続するとき、ユーザーを特定するために使われる符合。英字や数字の組み合わせをIDとして使っているシステムが多い。また、このIDに対してコンピューターの利用料金を請求することから、アカウント(課金番号;account number)と呼ぶこともある。

 ネットワークにつながっていないコンピューターでも、安全対策のためIDを設けて管理することもある。

 

IDE integrated device electronics

 

 パソコンと内蔵用のハードディスクを接続するためのインタフェース。米コンパックコンピュータや米ウエスタンデジタルなどが共同開発した。性能が優れていたことからDOS/V機(PC AT互換機)のハードディスク用インタフェースとして普及した。ただし、現在ではこの規格を拡張したエンハンストIDEが実質的に標準となっている。

 IDEはSCSIのように制御回路をパソコン本体側に必要としないため安価にでき、ハードディスク2台までなら簡単に接続できる。半面、ハードディスク以外の用途に使えず、1台のハードディスク最大容量も528MBまでに制限されている。データ転送速度はSCSIに比較すると遅い。

 

IEEE1394

 

 パソコンと周辺機器を結ぶシリアルインタフェース規格。対応製品はまだ少ないが、USBと同様、パソコンの新インタフェースとして期待が高い。95年にIEEE(米国電気電子技術者協会)が仕様を採択した。USBインタフェースよりもデータ転送が速く、拡張性に富むなどの特徴を備える。

 データ転送速度として100Mbps、200Mbps、400MbpsがIEEE1394-1995として規格化されている。USBの最大データ転送速度12Mbpsと比べ非常に高速である。データ転送には、リアルタイムに転送する必要がある音や映像などに適したアイソクロナス(等時性;isochronous)転送方式を採用しているほか、非同期転送方式やブロードキャスト転送方式などをサポートしている。

 IEEE1394では個々の機器をノードと呼ぶ。最大63ノードまでの接続が可能。電源を入れたままで機器を抜き差しできるホットプラグや、プラグ・アンド・プレイに対応する。パソコンの周辺機器以外にビデオカメラやオーディオ製品などの家電機器も接続の対象となる。デイジーチェーンやツリー構造での接続が可能で、USBと異なりホストとなるパソコンがなくても使える。例えばデジタルカメラからプリンターへIEEE1394で直接データを送り印刷できる。

 当初は米アップルコンピュータがSCSIに替わる規格として開発していた。IEEE1394自体は規格の仕様であり、同社のFireWireやソニーのi.LINKのように独自の商標を用いるメーカーもある。

 次世代の拡張規格も提案されている。P1394aはIEEE1394の不十分な点を補充した改訂版。P1394bは家庭内LANなどを念頭に置きつつ転送速度を大幅に引き上げたもので、ギガビット1394とも呼ばれる。800Mbpsや1.6Gbps、3.2Gbpsなどの転送速度が提案されている。

 99年初めには、IEEE1394の特許に関するライセンス問題が急浮上した。これは、IEEE1394開発元のアップルコンピュータが搭載機器の製造メーカーに、1ポート当たり1ドルのライセンス料を請求していることが表面化したもの。しかしその後、アップル、ソニー、松下電器産業などが共同でライセンスを供与し、ライセンス料は機器1台当たり25セントにすることで合意している。

 

IME input method editor

 

 パソコン上でのかな漢字変換を実現し、日本語を入力するためのソフトを指す。日本語入力ソフトやかな漢字変換ソフトと同じ意味で使われる。IMEはWindowsでの呼称で、MS-DOSではフロントエンドプロセッサー(FEP)、Mac OSではインプットメソッド(IM)と呼ばれる。

 

INFファイル

 

 Windows 95/98/NT/2000のシステム定義ファイルに付ける拡張子や、そのファイルを指す。INFファイルには、OSをインストールした時の初期設定などがテキストで記述されている。

 

INIファイル

 

 Windowsで用いられるシステム設定ファイル。例えばアプリケーションの環境設定などが保存される。拡張子としてiniが付く。

 

INSネット64

 

 1回線で2回線分使えるうえ、データ通信速度も速い電話回線。NTTのISDNサービスのひとつ。電話局と加入者の間に架設してある加入電話(アナログ電話)用の電線(1対の銅線)を流用しながら、高速デジタル通信を可能とする。通信速度64kbpsの回線2本と、同16kbpsの回線1本が利用可能。64kbpsの回線をBチャネル、16kbps回線をDチャネルと呼ぶ。Bチャネルを使って通信・通話を行い、Dチャネルは主に制御情報のやり取りに使う。Bチャネル、Dチャネルを使ったパケット通信サービスも利用できる。このほか、デジタル回線ならではのさまざまな機能が用意されている。

 加入電話回線から変更するには、DSUとターミナルアダプターを用意する必要がある。アナログ電話機やモデムはターミナルアダプターに接続する。通信・通話回線が2本あるので、インターネットを使いながら電話で話したり、2本の回線でプロバイダーに接続して128kbps相当の通信を行うことができる。基本料金は2830円(東京住宅用)、加入電話からの変更工事費用は2000円。新規に敷設する際に必要な施設設置負担金(INSネット64の場合7万2000円)を無料にする代わりに、基本料金を3470円(東京住宅用)とするINSネット64・ライトも用意されている。

 

IntelliMouse インテリマウス

 

 97年3月にマイクロソフトが発売した3ボタンタイプのマウス。右ボタンと左ボタンの間に回転ボタン(ホイール)がついている。エクスプローラやOffice 97/2000などホイールに対応したソフトでは、ホイールを回転させるだけでアクティブなウインドウの表示をスクロールできる。なお、他社からも同じような使い方が可能な3ボタンタイプのマウスが販売されている。

 

IntelliSense インテリセンス

 

 Microsoft Officeが備える、ユーザーの操作の意図を推測して自動的に処理する機能の総称。

 ある機能を選んだ時点で、その直後にユーザーが行うと予想される操作をソフトが自動的に肩代わりする。例えばExcelではソートや抽出の機能を選ぶと、自動的に適切と思われる範囲指定を実行してくれる。Wordでは間違えやすいスペルミスを自動的に修正するオートコレクト機能などがIntelliSenseに該当する。

 

Internet インターネット

 

 世界規模の通信ネットワーク。ネットワークのネットワークと言われる。LANを持つ大学や研究機関がそれぞれのサーバーコンピューターを相互に接続していった結果、ネットワーク同士が接続され、世界を網羅する巨大なネットワークに成長した。現在、接続に使用されている通信プロトコルはIPが主流。

 インターネット上で利用できるサービスや機能には、次のようなものがある。

 第一はWWW(World Wide Web)で、これはテキスト以外に画像や音声、動画など各種データを扱うことができるマルチメディアのデータベースシステム。ユーザーはInternet ExplorerやNetscape CommunicatorなどのWebブラウザーを利用することで、世界中のWebサーバーにアクセスできる。

 第二は電子メール。指定されたあて先やメッセージのフォーマットに従えば特定の個人にメッセージを届けることができる。パソコン通信サービスや、企業内LANの電子メールシステムとの相互乗り入れが進んでおり、異なるシステム間でもインターネット経由でメールのやり取りができるようになった。

 第三はネットニュース。インターネット内の電子会議室に当たる。テキストベースでさまざまな話題に関してやり取りが行われている。英語の会議室が中心だが、日本語が利用できるfjなどもある。

 これら3つのサービス以外にも、ネットワーク経由でファイルの転送を行うFTPなどがある。

 インターネットを利用するには、インターネットを構成するサーバーのいずれかにクライアントとして接続する必要がある。インターネットサーバーを所有している大学や研究機関、企業などに所属していれば、LAN経由で利用できるが、サーバーを持たない企業や個人は、サーバーを提供する商用インターネットサービス事業者(インターネットプロバイダー)と契約を結ぶ必要がある。

 商用インターネットサービスの利用形態のうち、主に個人ユーザーが利用しているのはダイヤルアップ接続と呼ばれる方式。電話回線経由でサーバーに接続し、インターネット内のほかのサーバーにアクセスする。接続にはモデムやターミナルアダプターが必要。

 

Internet Explorer インターネットエクスプローラ;IE

 

 米マイクロソフトのWebブラウザー。同社がMosaicをベースに開発を行い、95年8月に最初のバージョンを出荷した。Windows用のほかにUNIX用やMac OS用がある。特にMac OS用のInternet Explorer(IE)は、97年8月のマイクロソフトと米アップルコンピュータの製品・技術開発契約に基づき、バージョン8.1以降のMac OSの標準ブラウザーになった。

 99年6月時点の最新バージョンはWindows用がIE 5.0、Mac OS用がIE 4.5。ともにWebブラウザーの機能のほか、電子メールやニュースリーダーの機能を持つOutlook Expressを搭載。Windows用には、簡易版のWebページ作成ソフトFrontPage Expressも標準で含まれる。

 IE 5では、Webページの表現力を高めたりWebサーバーとの対話機能を持たせたりするために、DHTMLやCSS、XML、ActiveXなどに対応している。またIE 4.0からは、Windowsのファイル操作機能であるエクスプローラとIEとの統合を図り、Windows 95/98ではIEとエクスプローラのどちらからもWebブラウジングやファイル操作ができるようになった。

 

I/Oポート

 

 CPUと各種周辺装置がデータをやり取りするための窓口。周辺機器を制御するには、周辺装置内部の各種レジスターやデータ入出力バッファーにアクセスする必要がある。パソコンでは周辺装置のレジスターやバッファーは、周辺装置とのデータ入出力用に用意されたI/Oアドレス空間や通常のメモリー空間に割り当てられている。ここにCPUのIN/OUT命令やロード/ストア命令を使って値を書き込み、周辺装置を制御する。I/Oアドレス空間に割り当てられている周辺装置のレジスターやバッファーをI/Oポート、アドレス空間の中の位置をI/Oポートアドレスと呼ぶ。

 

IPアドレス IP address

 

 インターネットに接続されているコンピューターを識別するため、各コンピューターに割り振られる32ビットの数字列。インターネットに接続したコンピューターにはすべてIPアドレスが割り振られる。実際には、32ビットを8ビットずつ4つの部分に区切り、その区切り単位で10進法に置き換えて用いる。

 IPアドレスは数値を8ビット単位で、ネットワークの識別に使う「IPネットワークアドレス部」と各コンピューターの識別に使う「IPホストアドレス部」に割り当てる。ネットワークアドレス部とホストアドレス部にどのくらいの割合で数値を割り当てるかによってIPアドレスはAからEまで5つの「クラス」に分けられる。ただし、クラスDはマルチキャスト用のもの、クラスEは将来のために予約されているもので一般には使用しない。

 クラスAからクラスCの、規定により使用できない数値を省いたIPアドレスの範囲はクラスAが1.0.0.1から126.255.255.254、クラスBが128.1.0.1から191.254.255.254、クラスCが192.0.1.1から223.255.254.254。通常、取得できるのはクラスC。クラスCでは、32ビット中、最初の3ビットをそのIPアドレスが適用しているクラスの識別に用い、残りの21ビット(5ビット+8ビット+8ビット)をIPネットワークアドレス部、8ビットをIPホストアドレス部に割り当てる。この場合、インターネットにつながっている1つのネットワーク内で理論上256(2の8乗)台が識別できる計算になるが、実際には0と255は使用できないため、254台が識別の上限になる。

 インターネットに接続する各ネットワークに割り当てられるIPアドレスは一元的に管理されており、日本国内ではJPNICがその役割を果たしている。

 

IP接続

 

 コンピューターをインターネットに接続する方式のひとつ。多くの場合、通信プロトコルにはTCP/IPを使う。WWWなどのサービスを利用するにはIP接続であることが前提になる。

 IP接続の方法には専用線接続とダイヤルアップIP接続の2種類がある。利用料金は高額だが、通信速度も速い専用線接続は企業向け、公衆回線を利用する低価格なダイヤルアップIP接続は個人向けに利用されている。

 IP接続のほかにUUCPと呼ばれる接続方式があるが、利用できるサービスはネットニュースと電子メールのみに限られる。

 

IRQ interrupt request

 

 ハードウエアからの割り込み要求信号のこと。キーボードやマウス、各種拡張ボードなどの周辺機器は、人間がキーを押した、信号が入力されたなど、即刻処理する必要がある事態が起きた時、CPUに対して処理を行う要求する信号を送る。これが「割り込み」である。CPUは割り込み信号を受け取ると、要求を受け付けるかを判断して、受け付けるとなれば、現在行っている処理を中断して、周辺装置に要求された処理を行う。

 パソコンにはハードウエア割り込みを発生する周辺機器が複数ある。そのため、どの機器からの割り込みかを区別するために識別番号として、DOS/V機(PC AT互換機)などにはIRQ0〜15までの16個が用意されている。ただし、このうち多くは予約済みでユーザーが自由に使えるIRQは限られる。そのため、拡張ボードなどを増設する場合には、適切なIRQの番号を、複数の機器で重複しないように割り当てる必要がある。

 Windows 95からは、IRQの設定を自動化するプラグ・アンド・プレイ機能を搭載したため、ユーザーが自分でIRQなどを設定する必要がなくなり、ボードの増設が初心者にも簡単にできるようになった。ただし、ボードがプラグ・アンド・プレイに未対応の場合は、ユーザーが自分でIRQの設定を変える必要がある。

 

ISAバス アイサバス;industry standard architecture bus

 

 DOS/V機(PC AT互換機)の標準となっている16ビット幅の外部拡張バス規格。PC ATバスまたはATバスともいう。最大データ転送速度は8MB/秒。16ビットCPUである80286を前提に設計された。PC AT登場時点から拡張バスとして広く使われてきたが、CPUが高速化するにつれ転送速度や機能面でシステム全体のボトルネックとなっていった。これを解消するために87年以降には386などの32ビットCPUの性能に見合った高速バスとしてマイクロチャネルやEISAが登場したが、それぞれ互換性やコストの問題で、ISAバスの完全な代替とはならなかった。

 現在のパソコンでは、92年に米インテルが提唱したPCIバスが標準的に使われている。多くのパソコンではISAバスが搭載されているものの、周辺機器のインタフェースも大半がPCIバスに移行し、ISAバスは役目を終えつつある。米マイクロソフトなどが定めたパソコン推奨仕様のPC99ではISAバスの搭載を認めておらず、インテルも99年4月に発表したチップセットi810でISAバスの対応をオプション扱いにしている。

 

ISDN integrated services digital network

 

 デジタル通信の国際標準規格。ただし、一般的にはNTTが提供している「INSネット64(第1種統合ディジタル通信サービス)」という電話回線サービスのことを指すことが多い。

 デジタル回線を用いて、音声も含めたデータを効率的に伝送し、各種の通信サービスを1つの回線で提供する。80年にCCITT(国際電信電話諮問委員会:現ITU-TS)が勧告G.705として基本概念を発表した。日本ではNTTが88年4月にINSネット64を、89年6月にINSネット1500を開始した。

 

ISO9660

 

 CD-ROMのデータを記録する国際標準フォーマット。パソコンのOSが違っていてもCD-ROMのデータが読み出せるようにする目的で、86年にソニーやオランダのフィリップスなどが提案したハイシエラフォーマットがベースになっている。

 

ISP

 

 インターネット・サービス・プロバイダー。ネットワークで情報提供サービスを行うインフォメーション・サービス・プロバイダーの意味で使う場合もある。

 

IT information technology

 

 情報関連技術のこと。コンピューターを核にしたハードウエア、ソフトウエア、システム、通信などの技術を指す。情報関連産業をIT産業とも呼ぶ。