正倉院の真実?!

表具屋という立ち位置と正倉院とのつながりは直接の結びつきはないのですが、【保存】という視点から触れて置きたいと思います。

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正倉院の校倉造り

校倉(あぜくら)の利点として、湿度の高い時には木材が膨張して外部の湿気が入るのを防ぎ、逆に外気が乾燥している時は木材が収縮して材と材の間に隙間ができて風を通 すので、倉庫内の環境を一定に保ち、物の保存に役立ったという説があった。しかし、実際には、重い屋根の荷重がかかる校木が伸縮する余地はなく、この説は 現在は否定されている。

建造物の超室作用に着目したのは卓見ですが、その説明を気の隙間の開閉に求めたことは、残念ながら間違っていると言わざるえません。つまり、外気に対して、庫内での相対湿度の犯科が緩和されてきたということは事実ですが、結論から言えば、それは木自体に備わっていた吸放水による調湿機能に基づくものです。宝物はヒノキ製の建物、言い換えれば、大きな木の箱の中に収められています。そして、ほとんどの宝物は、庫内でさらに杉製の唐櫃(からびつ)のなかに収められていました。つまり、外気に対して、二重の木の箱に入れられていたとみなすことができます。

それと合わせて、建物が高床で床下の風通しが良いこと、また唐櫃(からびつ)自体もほとんは有脚で床との間に隙間があったことも湿気を防ぐために重要でした。

これらを一般住宅に置き換えると、押入れなどに仕舞うときは押入れの下ではなく、上の段に収めるといった簡単な気遣いで環境がかなり改善されると思われます。

人も建物も「風通しが良い」ことが肝要であるというところでしょうか。

参考文献 ウィキペディア、「文化財の保存と修復」文化財保存修復学会/編

 

 

 

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