東京博物館の取り組み 対症修理例 その3

下図は、「博物館魚譜」と呼ばれる、様々な魚の絵が折れ本装のアルバムに、スクラップ上に張り込まれた資料です。全部で16冊あります。折れ本の両面に、絵が折りこまれていて、開閉の際に、折れやシワが生じやすく、取扱が大変困難な資料です。

この資料は、草創期に編集された、まさに博物館最初のコレクションの一つとして大変記帳なものです。資料性を尊重するためには、このままの状態で出来るだけ長く保存、活用すべきであると考えます。したがって、最小限の介入でぶら下がる紙を固定するために、和紙のポケットのよな保護カバーをつけることにしました。いつでも、元の状態に戻す事ができるので、今後、より良い方法が開発されれば、文化財に負担を与えることなく、再度処理を行う事が可能です。もちろん、それまでの間の取扱も安全になるでしょう。

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参考文献 文化財の保存と修復より

 

 

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