【裏打ち紙】とは

「裏打ち紙とは」  紙
掛け軸に使われる紙は、大きく分けて3種類ある。

まくり(作品)に対して直接裏打ちをされる紙である。

おもに、石州、美濃と呼ばれる紙で、原料は楮を用いる。

薄く引き締まったパリッとした性質の紙で、画面が簡単にゆがんだりしないように守る役割もある。
絹本の肌裏には比較的中厚のものが選ばれる。紙本よりも絹本は湿度に対して収縮が大きく、比較的厚めの物を使ったほうが成績が良いからである

絹本には棒継ぎにし、紙本は食い裂きとする。

絹本を食い裂きにすると、継ぎ目が黒く見えるため

紙本を棒継ぎにすると、倍の厚さになりそこから折れてしまうため

紙本は食い裂きにすることで、二枚の重なりがちょうど一枚分の厚みになり、折れない。

絹本は倍の厚みになることで黒く見えず、絹本の織がその厚さを巻き込むときに吸収してしまうので折れない。

昔の人の経験と知恵である

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